さっそくではありますが「大貝獣物語(だいかいじゅうものがたり)」というゲームを知っていますか?
ハドソン(HUDSON)で発売された難解RPGで3匹の貝獣バブ(白)、クピクピ(ピンク)、ポヨン(緑)を中心に展開されます。
※訳が分からないカードゲーム『大貝獣物語 ザ・ミラクルオブ ザ・ゾーン』でみたことある人も。
今回は、この懐かしきゲーム大貝獣物語についての恐怖の鬱内容とゲームシステムを簡単に紹介したいと思います!
さぁ、火の貝の勇者になろうか。
『大貝獣物語』とは?
1994年12月22日にnamco(ナムコ)からHUDSON(ハドソン)に販売が変わったスーパーファミコンのRPGです。
開発は前作のFC(ファミコン)版と同じく「バースデイ」が製作しています。
『大貝獣物語』┃概要
このゲームの最大の特徴と言えば「すけっと」システムです。
※すけっとは三種類に分かれており、それぞれに特徴があります。
- 「Aすけっと」基本的なパーティメンバーとして活躍。
- 「Bすけっと」ダンジョンや町などで呼び出しサポートをしてくれる。
- 「Cすけっと」特定の場所に居座り続けてサポートをしてくれる。
後の特徴としては、ドラクエと同じくターン戦闘方式、仲間を選択してバトル中に喋れるボイスシステム(ボケツッコミシステムとも言われていた)。
シムシティには到底及ばないが「自分の町」が作れる「わが町」システムという面白さがあるが…だが、一番気がかりなのはエンカウント率がめちゃくちゃ高いことです。
※後に続編の『大貝獣物語II』が発売されています。さらにエンカウント率が上がった。
『大貝獣物語』┃内容
貝獣(かいじゅう)達も住む、幻の大陸「シェルドラド」が舞台。貝獣達を筆頭に様々な種族が平和な生活を送っていました。
ある日、突然海から”ある物体”が飛び出し、その影響で大津波が発生し各地で大被害に合います。
その被害も束の間、恐怖のどん底に陥れた「大魔王ファットバジャー」を封印しているオーラの玉が貝獣島に衝突。
大魔王の復活を危惧した貝獣仙人は、異世界(地球)から以前に「大魔王」を封印した「火の貝の勇者(主人公)」を再び召喚する事に成功。
巻き込まれてしまった主人公は勇者として讃えられて、「火の貝」というレッテルを背負い、貝獣三人と共に「復活」を調査する旅へ出るってお話。
『大貝獣物語』主要登場人物
火の貝の勇者(主人公)
貝獣村の貝獣仙人によって「シェルドラド」に無理やり召喚された地球人。
謎のアラビア衣装を纏って魔王討伐調に行かされる。火の貝を所持者している。
バブ(白い貝獣)
大地の貝の勇者。
リーダーシップがあり3貝獣トリオのリーダー格である。貝獣仙人に命じられた3貝獣の一人だが航海している時に津波に襲われて迷子に。後に「サンドサイド」という町で主人公と出会い仲間になるAすけっと。
クピクピ(ピンクの貝獣)
大気の貝の勇者。
性格は臆病者。しゃべる度に語尾に「クピ」を付けるので若干面倒くさいが慣れるとモノマネがしたいレベル。先ほど同様に津波に襲われて「大魚」に飲み込まれるが漁師が釣り上げた事がキッカケで脱出。後に主人公達と合流するAすけっと。
ポヨン(緑の貝獣)
水の貝の勇者。
非常にのんびりした性格の持ち主。いちいち語尾に「だな」や「なんだな」を付けるので田舎臭マックスが憎めない。こちらも津波に襲われて行方不明になるが、ふとした事がキッカケ(鬼ムズ特殊条件実行)で主人公達と合流するかもしれないAすけっと。
『大貝獣物語』の3大鬱ポイントを分析してみる
壮絶な「鬱」展開に見いだされる屈指の内容
冒頭からの貝獣仙人からの要望が、以前に「シェルドラド」を恐怖に陥れた「魔王(ファット・バジャー)」が復活しそうなので、それを止める為の旅に出てくれというものです。
初っ端から起きる “津波” という災害を危惧して魔王復活の兆しということで始まるのですが、実際には魔王復活の兆しによる災害発生ではなく昆虫の形をした『異星人』による支配、侵略というのが本当のところです。
よくあるSFモノと同じく、侵略し自分たちの国(コロニー)にすることが異星人の目的であり、 ストーリーが進むに連れて大陸がどんどん海に沈みほぼ壊滅状態になっており、救いようが無い展開が次々と起こります。
ですが「町の人々は希望を捨てないのが秀逸」となります。
壊滅状態から生き延びようする姿勢、世界全体を建て直したいと願う貝獣(その他種族)達の我慢強い精神は感動をもたらします。
無謀な相手(昆虫の異星人)は強すぎるために全く歯が立たず壊滅させられますが、貝の勇者(主人公)や他の勇者達が希望だと言い寄る姿勢は「何とか救ってやろう!」という気持ちが芽生えます。
いやはや、ヤバい。
昆虫異星人による「闇ダンジョン」が鬱
バイオベース
異変が起きてから昆虫異星人による各大陸での大量人攫い(住人、動物含む)が発生しています。
攫われた人達は異星人たちに「卵を植え付け」させられたり、人間を養分とする「生体基地バイオベース」の養分にされているという現実。しかも、バイオベースでは攫った人の「人体改造」もおこなうという惨劇展開。
…これRPGだよね?
そして、ラストにかけてダンジョンであるバイオベースに訪れるのですが、そこは「シエルドラド」にあった植物を改造し、バイオベース(生体実験基地)にしたというのがストーリーでわかります。
「は…はじめは…き…きもちよく…やがて…そ…それは…苦痛へと…か…かわって…」(繭にAボタンで喋れます。)
怖すぎる。
養分になる為に生気を吸い取られながらも抗う人達。そこは年齢関係なく老若男女、子供、動物など様々。
“繭”と一体化してしまっているので、例えダンジョンをクリアしても助けるコトは不可能というエイリアン展開になんだこれは最高ですか。
恐怖の手術スペース
その繭スペースから先に進むと人体実験をする為の「手術スペース」があり、シリンダー内で改造されて怪物になった人が見れる場面に遭遇します。
いや、なんだこれ。やめてくれ。
と救えない展開が味わえてボス「グジュー」と進んで行くと戦闘になるわけですが、そんなに強くないのがなんとも言えない後味の悪さ。
そして、倒した後にバイオベースは養分になった人達と一緒に破壊されるのでした。
全然めでたしじゃない。
「ポヨン」を仲間にする条件の鬱難易度
ストーリーを進めていくと中盤前辺りで一等地を発見し、そこに自分の町「わが町(名前変更可能)」として4つの区画にマネーはいりますが立てることができます。種類は9種類になります。
※この「わが町」でポヨンが仲間になりますがノーヒントの為に絶対に”条件”に気づきません。当時に攻略本が出るまでは全くわかりませんでした。
- 我家(レンガ造り「タイプA」、洋館「タイプB」、ログハウス「タイプC」から選択可能)
- 花畑
- 道具屋
- 武具屋
- 酒場
- 温泉
- 日焼けサロン
- 公園
- 家(知らない人が勝手に住みだす)
上記で建てる金額は色々と違うのですが、「よし!好きな家を建てて自分好みにしよう!」と意気込んで4区画に建て、ストーリーを進めながらちょくちょくは戻って構築していくのですが…気づけばラストダンジョン手前…。
あれ?ポヨンはいつ仲間になるのだろうかと思いながらストーリーをクリアしていくとエンディング…。
う、嘘だろ!?
攻略本や後の攻略サイトを見て発生条件を確認したのですが、いや…わかるわけがないやんけ…で、鬱状態になった記憶があります。
ポヨン出現条件
好きな区画に洋館「タイプB」と「酒場」を建設し、酒場に向かいます。
亭主に話かけ「裏口のゴミが夜中に食い散らかされて」というセリフを聞いた瞬間に条件達成。
酒場を出て、町の右上に向かうと「ポヨン」が出現します。もう一度言います、わかるわけがない。
最後に。
RPGで『鬱』という展開の救えない内容が多いのですが主要キャラクター以外のキャラの濃さもしっかりと描かれており感情移入できるのも作品として楽しめます。
BGMもグラフィックも秀逸で「サブイベント」やちょっとした謎解きもあり、ある意味一風変わったRPGを楽しみたい方は是非プレイしてみてはいかがでしょうか。
と言いつつ、プレイするにはスーファミを購入しないといけない現状…VCで出て欲しいと個人的には思っております。
あの鬱展開をもう一度…!
ではでは!
魁堵(かいと)でしたー!